NY、ハワイ、ボストンの物価、限界突破した結果wwwww
毎日のように食品や電気代などの値上げが伝えられる昨今。日本以上の“エグい”物価高騰に人々が辟易しているのが、ここアメリカだ。
今年に入りインフレ率は低下傾向だったが、最新の報道では卸売のインフレ率は9月に再び2.2%上昇し、4月以来最大の上昇率を示した。
一般の消費者向け小売価格にしても、コロナ禍以降の歴史的なインフレにより、一度上がってしまった価格帯はおいそれと下がってはくれない。
それに拍車をかけるように円相場が一時1ドル150円台を突破。日本のメディアでは「ベーグルサンドが2400円」「ハワイで朝食が2人で1万円」
「ラーメンと餃子で6000円」などと耳を疑うような報道が続く。
ちょうど今くらいの時期になれば「年末年始をどこで過ごそうか?」と考え始めるころ。しかし折からの物価高騰に、アメリカを旅行先の選択肢から削除する人は決して少なくないだろう。
ニューヨークを拠点とする私は普段から全米各地を仕事やプライベートで訪れることがよくある。今年だけでも現時点でハワイ州(諸島)、マサチューセッツ州ボストン市、ユタ州ソルトレークシティ(市)、ニュージャージー州などを訪れた。
ハワイは先述のC2ERによる調査でもそうだが、もともと全米でもっとも生活費が高い地域の一つとして知られる。インフレ以前より「ハワイはホテルや卵がめちゃくちゃ高い」とは噂で聞いていた。観光地であることと、太平洋に位置する諸島で本土からの莫大な輸送費がかかることが、価格設定に影響を与えているのだ。
実際に訪れてどうだったかと言うと、ホテルの滞在費に関してはニューヨークやボストンとほぼ同程度の高さだった。私はインフレ後の価格帯にすっかりトレランス(耐性)が付いているので、各都市での物価高に直面しても「やはりこんなものか」という印象を持った。
ホテル滞在費については、繁忙期か否かまたホテルや部屋自体がどのグレードかなどで価格に差が出るが、米調査企業のスタティスタによると、今年ニューヨークの宿泊施設の一泊の平均価格は1、2月が250ドル(約3万7000円)を超える程度だったのが、9月になると倍近くなっており、一泊の平均価格は500ドル(約7万4500円)を超えている。
ハワイでは、8月にマウイ島で山火事が発生したため「観光客が減少しホテル代も値下がりしているのでは?」と高を括っていたが、何をなにを。観光客が減少していようが相変わらず「強気」の設定だった。
ハワイの法外とされる卵価格に関して、昨年暮れから鳥インフルが流行した影響で全米各地で料金が爆上がりしたのもあり、ハワイだけがめちゃくちゃ高いという印象はなく、各都市でほぼ同程度だった(販売店やブランドにもよるが、現在卵価格は落ち着き、主流なものはだいたい1ダース12個入りで5ドル前後=745円ほど)。
それより何より、ハワイでめちゃくちゃ高いと感じたものは、ホテル滞在費や卵価格ではなく「グルメコーヒー」だった!
ハワイ産のコーヒー豆と言うとコナコーヒー、近年ではカウコーヒーも主流だが、それらのコーヒー豆は量も少なめで28ドル以上(227グラムで約4200円)だった。
ニューヨークではスターバックスのコーヒー豆が1袋10ドル(約1490円)~、ブルーボトルのコーヒー豆が1袋14、15ドル(2000円前後)で販売されているから、それらのブランドと比較してもハワイ発の高級コーヒー豆は、別格のプライスレンジ(価格帯)だ。これらのブランディングが成功していることを感じた。
総括するとニューヨーク、ハワイ、ボストン、ソルトレークシティでは、ホテル滞在費から卵まで、店によって多少の差はあるがほぼ同程度に高いと言える。
旅行の際に気になるのはほかにもレストランでの飲食代だ。今、全米のパブなどカジュアルな飲食店でアメリカの代表料理、ハンバーガーをオーダーすると、どこもだいたい13~30ドル(約1900~4500円)あたりが相場だ。