「ひとめぼれ」60キロあたり2万8000円と去年より1万1500円引き上げ 農家驚きと販売価格懸念
JA全農みやぎは、8月20日にコメを出荷する各農協に支払う前払い金=「概算金」を決定し「ひとめぼれ」は60キロあたり2万8000円と去年より1万1500円引き上げました。農家からは、大幅な引き上げに驚きと販売価格への影響を懸念する声が聞かれました。
JA全農みやぎによりますと今年の県産米の概算金は主力品種の「ひとめぼれ」が60キロあたり2万8000円で去年より1万1500円高くなりました。「ササニシキ」は2万9300円で去年より1万2500円、「だて正夢」は2万9300円で去年より1万1600円それぞれ高くなりました。
ひとめぼれの概算金の推移です。去年はコメ不足により集荷競争が激化したため当初の金額から5000円引き上げられ2万円を超えました。今年は去年よりさらに上昇し4年連続で引き上げられました。
概算金の大幅な引き上げに県内の農家からは驚きと販売価格への影響を懸念する声が聞かれました。大崎市鹿島台の専業農家、鈴木史人(すずき・ふみと)さんはおよそ42ヘクタールの田んぼでひとめぼれやササニシキなど7品種を育てていてほぼ全てのコメを地元のJAに出荷しています。
専業農家 鈴木史人さん:
「正直こんなに高いのかなという感じ。他の県が相当の概算金だったのでやはり宮城県産のひとめぼれもそうなるのかなと予想はしていたがそれにしても高い。」
生産コストが上がるなか概算金の引き上げは励みになると話す一方、コメ離れへの不安も口にします。
専業農家 鈴木史人さん:
「あまり高くて今度、コメ離れが逆に心配になってくる。消費者の皆さんが買い控えする価格ではどうなのかという心配。」
JA全農みやぎは「営農の継続や長期的な需要先の確保ができる水準で設定した」と説明しています。各農協は今回の金額を目安に今後、生産者に支払う概算金を決定します。
https://news.yahoo.co.jp/articles/fd76ba57a2b15a489d80cec925697270c79404e1