【悲報】侑「リングフィットアドベンチャーやって鍛えるよ!」
先生「高咲さん。悪いんだけど、集めたノートを職員室に持っていくの、手伝ってくれないかしら?」
(机の上にある30冊のノート)ドドン
侑「もちろんいいですよ!」
侑「ふんっ……ぬぬぬ……ぬぬぬあああああああ!!」
先生「だ、大丈夫?難しいようなら10冊でもいいのよ?」
侑「だ、だいじょぶ、デス……」ノッソノッソ…
先生「あぁ!高咲さん!足元にボールが!」
侑「うわああああああ!!」ズテーン
侑「いたた……」
生徒A「大丈夫?高咲さん。私が代わりに運ぶよ?」
侑「ご、ごめん。それじゃあよろしくね。イタタ……」
イチオシ
…………
侑「ってことがあったんだよ。ほんともう自分の非力さが恨めしいよね」
歩夢「私に押し倒されても抵抗できないんだよ侑ちゃん?無理しちゃだめだよ」
侑「うん……そうだよね」
愛「え、これ突っ込み待ち?」
せつ菜「ゆうぽむはスルーに限ります。でも、それほど非力だと、日常生活にも支障が出そうですよね」
ランジュ「とりあえずお肉をたくさん食べた方がいいんじゃないかしら」
侑「お肉かぁ。お肉は好きだけど、あんまり食べられないんだよねぇ」
愛「体を動かしてないから入るものも入らないんだよ。とりあえずゆうゆは体を動かした方がいいよ」
侑「そうは言ってもなぁ。音楽科と同好会の時間を考えると、ランニングに使う時間が勿体ないんだよねぇ」
せつ菜「なるほど……。手軽に運動できるモノが欲しいですね……。あ、リングフィットアドベンチャーはどうですか?」
せつ菜「そうです。ゲーム感覚でできるそうなので運動が単調にならず、飽きずにできるそうです」
侑「へぇ~」
歩夢「せつ菜ちゃん。それってどれくらいクソゲーなの?」
せつ菜「え、クソゲーではないと思いますけど」
歩夢「そうなんだ」
侑「ま。手をこまねいてもしょうがないし、とりあえず買うだけ買ってみようかな」
ランジュ「それって対戦はできるの?侑と一緒に対戦したいわ!」
せつ菜「いえ。完全にソロっぽいですね」
ランジュ「そう……」シュン
侑「そこはWiiスポーツとは別なんだ」
侑「それじゃ、思い立ったが吉日!早速Amazonで購入するよ!」ポチッ
ここの歩夢草
侑「数年前のゲームなのにまだ品薄でビックリしたよ。手に入れるのに一週間待たなきゃならないなんて……」
侑「お、これがリングコンって奴だね。そしてこっちがレッグバンド」
侑「お~。リングコンってコントローラーなのに引っ張ったり押し込んだりできるんだ。ふっふ~ん。ムキムキになっちゃったら、リングコン壊しちゃうかもね」
侑「えぇと、そしてジョイコンをこのリングコンとレッグバンドに装着してっと」
侑「レッグバンドを足に巻くけど……。ズボンを履いたままだとちょっと付けづらいな。誰もいないし下着でやっちゃおっと」ヌギヌギ
侑「よ~し。めくるめく大冒険の始まりだー!!」グニグニ
侑「……と思ったけど初期設定からか」
侑「えぇと、リングコンの押し込み力と引っ張る力で運動の負荷を変えられるんだ」
侑「ま、いっか!そりゃ!全力だぁ!!ぬぬぬぅ!」グググ
侑「って、え?数値の半分くらいしかいってない……?」(数値が100でマックスです)
侑「ぐぬぬ……。力が無いとは思ってたけどこれほどだなんて……。うぅん。引っ張る力で名誉挽回だぁ!うりゃあああ!!」グググ
侑「あ、ちょっと待ってこれ!引っ張るのってキツイ!思ったよりキツイ!」
侑「うわあ!!引っ張る方が低い数値だぁ!!」
侑「私って、どれだけ弱いんだ……」シュン
侑「ま、まぁいいや!!」
侑「今度こそ!めくるめく大冒険に出発だぁ!」
侑「このリングっていうのが私の相棒か。よろしくね!」
侑「お、ここが最初のステージか。ふむふむ。その場で足踏みっと……」
侑「ほっほっほっ。ヨガマットを敷いてあるから下の階の人に響き辛い、よね?念のために優しく足踏みしよう」(サイレントモードという足踏みをしないモードもあります)
侑「ほっほ……。えぇと、ジャンプするにはリングコンを下に向けて押し込むっと。よいしょ!」
侑「お~。なんだか自分がゲームの世界に入ったみたい!すごいなぁ。科学の力ってすげー!!」
侑「これはアレだね!ゲームを楽しみつつ、力も付けられるなんて最高のゲームじゃん!」
侑「ふっふ~ん。同好会の中でトップの力持ちになる日も遠くないね!」
侑「ふぅ、ふぅ……。足踏みしてるだけなのに結構疲れるね」
侑「お?この可愛いのは……敵モンスターだ!」
侑「なるほどなるほど。フィットスキルっていう運動をすれば敵にダメージを与えられるんだね!」
侑「よーし!まずはスクワットだ!足を下げて上げるだけだもん!簡単だね!」
──
侑「あっあっ、んっんっ……。んはぁっ…あ、あぅ……」スッスッ
侑「き、きっつ……。スクワットってこんなキツイの……?はぁ、はぁ……」
リング『腹筋ガード!』
侑「ふ、腹筋ガード?ちょ、ちょっと休ませて……。わ、分かったよ!やるよ、やるよぉ!!」
侑「えぇと、お腹にリングコンを押し当てて……。え、お腹に押し込むの?」
侑「こんなことしたら……『彼方ちゃんのお腹壊れちゃうよ~』なんてね!ぷぷぷ……」
侑「そりゃっ!腹筋ガードだ!」グググ
侑「んぎっ!これ、結構きつ……」グググ
侑「い、息を吐きながら……?ふぅ~~~……」
侑「き、きっつ……」
侑「スクワットはアカン(確信)」
侑「えぇと。足を伸ばして座ってっと。それで、膝をお腹に付けるように足を曲げるだけか。これなら大丈夫そう!」
侑「でも、これどこに効くんだろう?」
侑「んっ、んっ、んっ……」グイグイ
侑「あっんっ……。こ、これ、腹筋に……。あ、んっ……んんっ」グイグイ
侑「は、はぁっ……。んっんっ!はぁっん!!」グイグイ
侑「か、『彼方ちゃんのお腹、こ、壊れる!!』」グイグイ
侑「だ、だめだ。とても一度にできない……はぁはぁ……。何回かに分けないとでき、ないよ……」
侑「あぁ、リングくん。大丈夫だよ……」
侑「分かったよ。やる、やるから!!」
侑「んっんっ。はぁ、んっ!んっ!ふぁああっ」グイグイ
侑「んぁぅ……。んっんっ、た、たすけてはゆむ……」グイグイ
侑「あゆ、む。たす……んんぅっ!!」
侑「……お、終わった……」グテ
リング『焦らないで立ち上がろう!』
侑「あ、うん……」
リング『腹筋ガード!!』
侑「……」
歩夢「よし。今日の宿題はこれで終わりっと……」
ドタドタ
歩夢「ん?なんだろう。侑ちゃんの部屋から物音が……」
歩夢「ちょっと聞き耳をっと……」スッ
(んっ……あっあっ……)
歩夢「……え」
(んぁっ……ひぃんっ、あぁんっ)
歩夢「ゆ、侑ちゃん!?な、なにをしてるの!?」
歩夢「い、いや。聞き間違いかも……」スッ
(こわれちゃうよぉ……あっんんぅっ)
歩夢「ゆ、侑ちゃん!!」
歩夢「侑ちゃんが体を持て余してることに気づかないなんて……。幼馴染失格だよ!」
(んぁっ……あっ、あぁんっ!)
歩夢「……もうちょっと聞こう」スッ
(……は、はゆむっはゆむっ!んっあぁんっあんっ!!)
歩夢「……!!」
歩夢「ゆ、侑ちゃん。私で……私でシちゃってるの!?」
歩夢「侑ちゃん……」
ポムポムポム~ン
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「もぅ……しょうがないなぁ、侑ちゃん」
→侑の部屋のベランダ→
侑「あ“あ”あ“……つ、疲れた……。結局二つ目のステージの途中でリタイアしちゃったよ……」
侑「明日は確実に筋肉痛コースかなぁ……」ヤレヤレ
ガララ
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「侑ちゃん」
侑「あ、歩夢」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「侑ちゃん、もしかして溜まってるの?(性欲)」
侑「あ、聞こえちゃってた?」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「そうだね。耳をすませたら聞こえるくらいだったけどね」
侑「そっかぁ。ちょっと恥ずかしいなぁ」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「ふふっ。恥ずかしがることなんてないのに」
侑「まぁそうだねぇ。溜まってるよぉ(乳酸が)」
侑「そうだねぇ。ちょっと激しくやりすぎたかなぁ(運動を)」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「は、激しかったんだ……」
侑「うん。手も足もガクガクだよぉ(運動のせいで)」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「わぁ……。そんなに……///」
侑「今度さ。やってるところ見に来てよ!」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「え、えぇぇ!?い、いいの……?」フーッフーッ
侑「うん!歩夢にフレー!フレー!って応援して貰いながらしたいな(運動を)」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「……ふふふっ。侑ちゃんがそこまで言うならいいよ///」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「えっまだ溜まってるの!?(性欲が)」
侑「そうだねぇ。ちょっと激しくやりすぎたかなぁ(運動を)」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「は、激しかったんだ……」
侑「うん。手も足もガクガクだよぉ(運動のせいで)」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「わぁ……。そんなに……///」
侑「今度さ。やってるところ見に来てよ!」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「え、えぇぇ!?い、いいの……?」フーッフーッ
侑「うん!歩夢に頑張れ♡頑張れ♡って応援して貰いながらしたいな(運動を)」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「……ふふふっ。侑ちゃんがそこまで言うならいいよ///」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「……」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「……え?リングフィット?」
侑「え?うん。そうだよ。さっき届いてさ、今までやってたんだよ。あれ?リングフィットの話だよね?」
@cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ「……」
ポムポムポム~ン
歩夢「そ、そうだね……///」
歩夢「べ、別に、何も勘違いなんてしてないからねっ!!」
侑「……?」
歩夢「あぁ、もう私ったら何を考えて……///」
私の長い長い、三カ月超にも及ぶリングフィットの戦いは始まった。
侑「あ“あ”あ“!!体力多すぎなんだよドラゴ!!お前絶対ステージ1にいちゃいけない敵だよぉ!?」
リング『焦らないで立ち上がろう!』フッキンガード!!
侑「リングくんが一番焦らせてくるんじゃん!?」
侑「ふぅ。なんとか20レベルまで来たよ」
侑「お、新しいフィットスキルだ。えぇと、プランク?」
侑「ふふふ。段々リングフィットに慣れてきた私だよ?生半可なフィットスキルじゃ、私を満足させることなんてできないよ?(スクワット封印済み)」
侑「ふむふむ。肘をついて足を伸ばす、と。腕立て伏せみたいだけど、体勢自体は楽そうじゃん!!」
侑「よゆーのよっちゃんイカ!だね!」
侑「あ“あ”あ“あ”あ“あ”あ“!?!?!?!?」グググ
侑「『か“な”た“ち”ゃ“ん”の“お”な“か”こ“わ”れ“る”』」
侑「はぁ、はぁ……。な、なにこの拷問……」
リング『大丈夫!?』
侑「……うぅ。まだ6回も残ってるよ……」
侑「でも、頑張らないと……」
侑「あ“あ”あ“あ”あ“あ”あ“!?!?!?!?」バキバキバキバキ!!
侑「もう、私はだめかもしれない。続けられないかもしれない」
ゲーム『スタティックストレッチを始めます』
侑「運動の後にも運動をしなきゃならないなんて……」グググ
侑「……」グググ
侑「でも、酷使した肉体を伸ばすのってけっこう気持ちいいような……」グググ
侑「次は前屈、か。よいしょっと……」
侑「あれ。前より体柔らかくなってる……?」
侑「……」
侑「……もう少しだけ続けてみようかな」
侑「よーし。ステージ5まできたよ!」
侑「お、新キャラか。アッシリーナさん、って言うんだね」
侑「ってアッシリーナさんの脚線美えっっっっっ!!」
侑「嘘ォ!?色気もクソもないゲームだと思ってたけど、アッシリーナさんはめっちゃエロいじゃん!!」
侑「うおおおおおお!アッシリーナさん!見てて!私頑張るよ!アッシリーナさんみたいな足になるよ!!」
アッシリーナ『ここは足のフィットスキルだけでやりなさい』
侑「え……」
アッシリーナ『スクワットを、やりなさい(強制)』
侑「うわあああああああああああああ!!」
侑「ふーっ。そろそろ60レベルか。私もそろそろ中堅くらいにはなってきたんじゃない?」
侑「バンザイコシフリとスワイショウたまんないね!(スクワット、バンザイスクワット封印済み)」
侑「お、新しいスキルだね。えぇと?マウンテンクライマー?」
侑「地面に手を付いて、そのまま片足ずつモモを上げると」
侑「足のスキルでビビっちゃったけど、手を付いたモモアゲアゲみたいなもんじゃん」
侑「全範囲攻撃だし、これは使わない手はない!!」
……
…………
侑「」
侑「」
侑「」
侑「」
侑「」
日記はここで途切れている。
歩夢「……」ヌスミギギ
(ぬあっ!ぬあっ!ぬあっ!)
歩夢「う~ん。コレジャナイ感がすごいなぁ」
歩夢「まぁこれはこれで使えるかな(録音中)」
リングフィットアドベンチャー100日目 最終ステージ 運動強度30
侑「遂に、ここまで来た……」
侑「思い返せばここまで長かった……」
侑「最初は封印していたスクワットとかプランクだったけど、段々もっと強い負荷を追い求めるようになって封印を解いた」
侑「最初はただ悲鳴を上げるだけの筋肉だった」
侑「でも、その悲鳴はどんどん歓喜の声に変わっていった」
侑「今は、歓喜の悲鳴が心地いい」
侑「まぁマウンテンクライマーだけからは逃げたけど(遠い目)」
侑「元々ドラゴとリングくんは相棒同士だったらしいけど、今では私とリングくんが相棒だからね」
侑「行くよ、ラスボスのドラゴ」
侑「リングくんは私が寝取ったぞお!!!!」
侑「うおおおおおおおおお!!アームツイストおおおおおおおおお!!」
侑「はぁ、はぁ……。よ、ようやく倒した……」
侑「ラスボスらしく第二形態まであるなんて……規格外すぎるよ……」
侑「でも、でも……!!そんなドラゴを私は倒した!!」
侑「私はやったんだあああああああああああああ!!!」
侑「ヒャハハハハハハハハハハーッ!!!」
侑「お疲れ。私の三角筋、上腕二頭筋、三頭筋。腹斜筋、腹直筋。大殿筋、大腿四頭筋、ハムスト」
侑「終わったんだ……。私の戦いは……」
侑「清々しい気分だ……。滴る汗も、太陽に照らされて光る朝露のように美しい……」
侑「おや。しかもラスボス戦が終わってちょうどレベルが200だ!!キリがいいね!!」
侑「しかもフィットスキル追加!!これは期待できる!!」
侑「……!!」
侑「ま、『マウンテンクライマーⅢ』……」
侑「……ふふふ。まだ、私の戦いは終わってないってことか」
侑「上等だよリングフィット!!」
侑「私の戦いはこれからだ!!」ババーン
侑「……」
侑「歩夢っ!」ドンッ
歩夢「きゃあっ!」ドスン
侑「今度はね歩夢……私が歩夢を押し倒す番」ジッ…
歩夢「ゆ、侑ちゃん……///」
侑「隣の部屋から、毎晩毎晩聞こえてくるよ」
歩夢「え……」
侑「『侑ちゃん侑ちゃん』って……悩まし気な声がね」
歩夢「あ……///聞いてたの……?」
侑「深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているんだよ、歩夢」
歩夢「だって……。日に日に侑ちゃんがカッコよくなっていくんだもん……」
歩夢「どんどん『可愛い侑ちゃん』が減っていって、『カッコいい侑ちゃん』が増えていくんだもん。侑ちゃんが悪いよ……」プイッ
歩夢「……///」
侑「……じゃあ、さ。今ここで、歩夢の手でさ。『可愛い侑ちゃん』を増やしてよ、歩夢」コロン
歩夢「ゆ、侑ちゃん……」ゴクリ
歩夢「も、もう我慢できないからねっ!侑ちゃんが悪いんだからねっ!!」ガバッ
侑「きゃ~。やっぱり押し倒して覆いかぶさるのは歩夢がいいねぇ~」
歩夢「まだそんな口を!」
歩夢「そんな口はこうだよ侑ちゃんっ!んっ!」チュ
侑「んっ!」チュッ…
歩夢「……侑ちゃんがいくら鍛えたって、唇じゃ負けないんだからねっ///」
侑「……うん。私、歩夢には勝てないよ……」
歩夢「……侑ちゃん」
侑「だから……きて、歩夢」
歩夢「侑ちゃん……」スッ…
俺は途中で起動が面倒くさくなって辞めたな……
まだ裏面とかあるそうなんで、これからも続けたいと思います
読んでくださりありがとうございました!
おかげで15kg痩せた
リングフィットは神ゲー
朝から面白いものを読ませてもらった
アームツイストとか楽なスキル選んでて草
自分を見ているようだったわ…