NY円相場、続落 1ドル=145円20-30銭 中東緊迫でドル買い
イスラエルとイランの軍事衝突が続いている。トランプ米大統領は17日、自身のSNSでイランに対して無条件降伏を求めた。「我々はしびれを切らしている」などとも投稿し、米国が軍事介入に動くことへの警戒が高まった。市場では「有事のドル買いが入りやすい」(邦銀の為替ディーラー)との指摘があった。
円相場は上昇する場面もあった。朝発表の5月の米小売売上高が市場予想を下回った。米経済の減速懸念は円買い・ドル売りを促した。米長期金利の低下が日米金利差の縮小観測につながったことも円相場を支えた。
日銀は17日まで開いた金融政策決定会合で政策金利の維持と国債買い入れの減額ペースを2026年4月以降に緩めることを決めた。予想通りの内容で、ニューヨーク市場で改めて材料視されることはなかった。
円の安値は145円38銭、高値は144円37銭だった。
円は対ユーロで反発し、前日比60銭の円高・ユーロ安の1ユーロ=166円70-80銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで反落し、前日比0.0080ドルのユーロ安・ドル高の1ユーロ=1.1475-85ドルで取引を終えた。中東情勢の緊迫化を受け、対ユーロでも流動性の高いドルを買う動きが進んだ。
ユーロの安値は1.1475ドル、高値は1.1580ドルだった。
日本経済新聞 2025年6月18日 6:38
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOFL17DTQ0X10C25A6000000/