【北海道】エアコンの設置業者不足が深刻 記録的猛暑の道内ではダイキンやパナソニックが対策強化
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全国的に記録的な猛暑となる中、北海道でも7月の平均気温が観測史上最高を更新しており、エアコンの需要が増加している。しかし設置工事ができる施工業者が本州と比べて少なく、普及の足かせになりかねない状況だ。このためダイキン工業は工業高校での実習支援を始め、パナソニックは業者向けの施行研修を強化するなど、空調大手が普及に向けた取り組みを進めている。
気象庁によると、今年7月の札幌市の平均気温は25・8度で前年同月から2・5度上昇。2021年以降は23度台が続いていたが、それ以前はおおむね20~22度で推移しており、近年になって気温が急激に上昇していることがわかる。
ダイキンの調査では、北海道のエアコン普及率は60%弱。14年の政府による調査では26・6%だったことから、約10年で大幅に上昇している。ただ、90%を超えている全国の普及率と比べるとまだ大きな伸びしろを残している。
一方で、長くエアコンの普及率が低かったことから、設置のための施工業者が不足している課題がある。このため空調各社は北海道での施工業者育成に力を入れている。
ダイキンは北海道旭川工業高校(北海道旭川市)に実習用のエアコンを寄贈。今年2月から据え付け実習が同校のカリキュラムに採用された。今後、道内のほかの高校でも同様の取り組みを進めていく。
パナソニックは施工業者向けの研修を拡大しており、24年度の参加者は前年比で4倍以上。今年度も同等かそれ以上の規模で実施する。
三菱電機も稚内、帯広、函館、札幌、旭川など複数のエリアで研修を実施。近年では施工業者の事業所を訪問する「出張型施工研修」も始めている。